グレシャム・グラスホッパー ロンドン・ランバード・ストリート
ランバード・ストリートには古い看板がいくつかある。
その中でもこのグラスホッパーの看板が一番好きだ。
通るたびに写真に撮っているのだが、なかなかその良さが上手く表現出来ない。
今回も駄目だな・・・
ジェームス・ヘンリー・グレイトヘッドの像
写真を撮っているとビルの中から警備員が飛び出してきた。
あぁ・・・まただよ・・・
『写真撮っちゃ駄目だ!』「どうしてですか?」
『このビルの写真を撮っているだろう!』
「いいえ、このガラスに反射しているジェームス・ヘンリーの像を撮ってるんですけど・・・」
『いや、いい訳してもだめだぞ!』
「ここは路上ですよ。公共の場所で写真を撮ることに何が問題あるのですか?」
『ここは私有地だ、お前は私有地に入っている』
「え?どこから私有地なんですか?」
警備員はボクの靴の先を指した。『ここがビルの壁で、ここから先は私有地です。』
ボクは足を5センチ引込めた。「はい、問題ないでしょ?」
『いや、駄目だ!』「今度は何が問題なんですか?」『テロリストだ!』
・・・開いた口がふさがらない。
「あの、日曜日で暇なのかも知れないけど、他にすることは無いのですか?だいたいボクがテロリストに見えますか?」
『そうじゃない、君の撮った写真が情報としてテロリストによって使われる可能性があるんだ!』
な・る・ほ・ど・・・ね。それなら警察でも呼んでください。
『あぁ、勿論そうするさ』と捨て台詞を残し警備員の兄さんはビルの中へ戻っていった。
ボクは写真を撮り続けた。
ビルの中を見ると警備員は受話器をもて電話をしてる・・・
ご苦労様です・・・